TRPG、駅前魔法学園‼について語りたいんですよ。

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 どうも。アナログゲーマーのseeddefenceです。

 今回は以前によくプレイしていた「駅前魔法学園‼」というTRPGについて語ろうと思います。

 

 前書き

 TRPGに関してはもう説明はしませんが、駅前魔法学園‼は僕が一時期狂ったようにシナリオを書いてGMしまくった、それくらい思い入れが深いゲームだったという訳なんですよ。せっかくブログを作ったので駅前について思うところを雑に書いていこうかな、と。

 

 簡単な紹介

 「駅前魔法学園‼」とは。プレイヤー達は魔法を学び始めたばかりの生徒となって街でのトラブルや難問を解決したり、異世界の怪物や闇の魔法使いから街を守ったりする、”ご町内防衛魔法使いTRPG”です。

 僕自身の勝手な認識ですが、「ゆる~い日朝アニメのような雰囲気を楽しめるTRPG」です。漫画だと、なかよし、りぼん、その辺りで連載してそうな。アニメだと、プリキュアシリーズ、おジャ魔女どれみカードキャプターさくら、あの辺に近い感じです。知名度だけで例えるとこの辺かな?もっと良い例があったら教えてほしいぜ。

 

 1限目 「駅前魔法学園‼」の世界観やプレイヤーの役割

 駅前の世界観は現代日本に似ていますが、ただ一点だけ大きく異なる部分があります。魔法が存在し、広く周知されており、「塾で頑張って習えば魔法を使えるようになる」ような、そういうノリな魔法が身近にある世界なんです。

 英会話や水泳、ピアノなどのように、やれば誰でも上手くなれるとは断言できないけど努力や練習次第では使えるようになる、それがこの世界における魔法なんですね。

 そして、この世界ではプレイヤー達は「魔法使いの卵」であり、魔法使いの養成所である「駅前魔法学」で魔法を学ぶ生徒です。タイトルの通り駅前留学と触れ込む英会話教室のようなノリで魔法を学べるんです。なので、プレイヤーキャラには小学生~サラリーマン、ご老人などもOKで、サンプルキャラにもそういう幅広い年齢層のキャライラストが添えられている。

 

 2現目 なぜこのような世界になったのか

 1999年の世紀末、この世界では違う歴史を歩みました。異世界から強大な敵、”常闇”が襲来し恐怖が世界を覆い尽くそうとした。その時、それまで存在を秘匿していた魔法使い達が結集して強大な敵を追い払った。この大事件を契機に世界に魔法の存在が認識されてしまった。

 魔法使い達は来るかもしれない次の常闇による脅威から備えるためにも魔法を広く教える機関を設立したのだった。それらの分校が「駅前魔法学園」といった形で貸しビルの一室などで開かれるようになった。

 

 3限目 魔法学園の授業

 魔法学園の授業では座学だけでなく、街に繰り出して先生が出した課題のクリアを目指す課外授業もあります。魔法学園で学んだ魔法を実際に使うことで街でのトラブルや課題クリアを目指す。

 課題の多くは、町内で起こっている不思議な出来事やトラブルの解決を目指すものであり、魔法学園の生徒でも解決できるような”小さな事件”なのが特徴です。例えば、町の猫が集団で悪さを働いたり、鯉のぼりがひとりでに空を遊泳したり、幽霊やオバケが人を驚かせたり…

 このように町内を巡って事件を解決していくのがこのゲームのメインであり、面白くて可愛いストーリーがこのゲームならではの醍醐味でもあります。

 

  4限目 ゲームの簡単な流れについて

 主な判定は2D6を振って高い出目が出れば成功しやすくて、有用なスキルを持っている場合はダイスを増やし、その中から任意のダイスを2個選んで決定する形式。

 ゲーム中のリソースとしてトランプを使用しており、これは魔法の源である「マナソース」を意味しています。ミドルフェイズでのイベントのクリアやストーリーの進行に応じてマナソースをプレイヤーに与える。カードを1枚消費することで判定を優位にしたり攻撃のダメージを増やしたりできる。

 

 オープニングフェイズ

 シナリオの冒頭でストーリーがどのように始まるかを描写するフェイズ。

 例:闇の魔法使いとその手下達が悪だくみする→PCの誰かが町内での異変に気が付く→魔法学園での授業で不思議な事件の解決を課題にする。魔法少女とかのアニメっぽいノリだとこの辺りでしょうか。

 

 ミドルフェイズ

 このゲームのメイン。町内を巡って小さなイベントをクリアしていき、事件の謎やトラブルを解決していく。プレイヤーキャラ達は町内に存在する施設を巡っていく。小学校や商店街、図書館や警察、公園やお寺、裏山や秘密基地など。

 そういった町内に存在する場所を示す「プレイス」を卓上に配置する。それらの下にマナソースであるトランプのカードを伏せて置き、そのプレイスで起きるイベントをクリアしたらそのマナソースをゲットできる。町内で起きた事件や課題の解決が進んでいく様をマナソースが集まっていくことで表現しています。

 例:事件の情報、手がかりを探す、トラブルに関わる動物や妖精などを追いかける、お店の人や大人に協力を仰ぐ、魔法のアイテムや魔法薬の材料を探す、など。

 

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 クライマックスフェイズ

 このゲームでの戦闘シーン。事件やトラブルは時として悪者によって利用されるもの。ラストに大きなバトルが始まる。この戦闘シーンでは、ミドルフェイズで集めたマナソースがプレイヤーキャラ達の助けとなって常闇を倒す力になってくれる。攻撃する際にマナソースを使えば協力な一撃になり、特殊な魔法を使用するためには特定のマナソースが必要になってくる。マナソースの力を借りることで毎ターン派手な魔法が飛び交うクライマックスフェイズが演出される。

 例:力を貯めた怪物が真の実力を発揮し巨大なモンスターになる、プレイヤーキャラ達が何かのお祭りで準備していたものに常闇がとりついた、など。

 

 エンディングフェイズ

 クライマックスフェイズで使用されたマナソースは最後に、町内に染み付いた常闇を浄化する。魔法使いたちは自身の魔法だけで戦うのではなく、マナソースから力を上手く借りることで常闇と相対すことができる。そして、ストーリーのラストや後日談や描写してシナリオを終える。

 例:異世界からやってきた妖精を元の世界に帰してお別れする、喧嘩していた友人と仲直りする、壊れた大切な道具を元通りにできた。お祭りが盛り上がって大成功した、など。

 

 5限目 どういうシナリオを作ってGMしてきたんですか?って話。

 ご託はいいから、具体的にどういうシナリオができるんですかって?では、ここからは僕が作って回したシナリオについて語っていきます。僕のポリシーとして、駅前ならでは、駅前じゃないとできないようなシナリオを作ってきました。是非、駅前のGMをする際の参考にしてもらえればな~と思います。

 

・魔法学園の悪ガキ生徒たちが巨大モンスターを作るために町内で材料を集めるお話。

 PC達の内2名は小学生の悪ガキであり、魔法学園の図書館で”禁書”を盗み見て巨大な怪物を作ろうと悪く企みします。

 実はその”禁書”は魔法の巨大ケーキを作るためのレシピブックであり、悪ガキ達がそれを勘違いしていたという。他PCの2名は中学生やサラリーマンであり、その悪企みが他愛の無いものと知った上で悪ガキ達の”遊び”に付き合うストーリーです。

 それらの情報はハンドアウトやシナリオセッティングで明記しているので、プレイヤー達は「わかった上でのロールプレイ」を楽しむ趣のシナリオです。小学生の悪ガキ達が最後まで勘違いし続けるノリで本当に笑えて楽しませてもらいました。

 

・市町村対抗ブルームレース大会で町内の威信を賭けた最高のほうきを作るお話。

 ブルームレースはほうき飛行によるレースであり、今回は市町村対抗ということで、初戦は隣町と対決することになった。

 PCの内2名はレースの選手候補であり、どちらが選手になるかを争っている。他に、飛行用ほうきのメカニック、隣町の選手に弱みを握られた小学生、などがハンドアウトとして設定されてる。

 下〇ロケット的な、陸〇的な、そういうノリも内包した大人キャラもカッコイイ趣のスナリオです。プレイした際は、各プレイヤーが積極的にそれぞれのドラマを演出しててカッコ良かったです。

 

恋愛漫画の世界に呑まれた町を元に戻すにはハッピーエンドしかない?!

 タイトルのままです。町がとある恋愛漫画のお話に支配されてしまい、PCたちもその漫画の登場人物に変化してしまう。ヒロインであるNPCに勇気を出させ、真のハッピーエンドを迎えることで恋愛漫画を終わらせよう。

 PC1は不良な転校生、PC2はクールで人気な生徒会長、PC3はヒロインの友人、PC4は担任の教師、という漫画の中の設定が上塗りされた少し特殊なセッティングです。正反対な性格のキャラが漫画の中の役を演じる様も良いし、小学生が背伸びして高校生に成りきるというのも面白い。

 実際にプレイした時は、プレイヤー達が互いに相談して「次のストーリーの展開を予想してどのように演出したら自然で面白いか」を考えて楽しんでいました。非常に盛り上がって楽しかったのでGM冥利に尽きましたね。

 

…他にも4.5個は作って回したけど特にお気に入りはこの辺ですね。まだ作ってないけど構想を練ってる段階のシナリオはまだいくつもあります。とはいえ、まぁまぁ古いしマナイーなゲームなので、コレばかりプレイするのもなんだかなぁ、と思うので新作を作ってプレイするかどうかは微妙なところ。 もう常人の3倍くらいはプレイしてるつもりなので(笑)

 

 

 あとがき

 今となってはそんなにプレイする機会は無いけど本当に好きだったんすよ。駅前。だってこんなルールサマリーを作るって異常な愛だぞ。怖いわ~学生の時の無限のエネルギー怖いわ~若気の至りキマリまくりだわ~。

 RPGってさ、シリアスで恐ろしい敵と戦うお話が多いじゃん。そりゃあさ、バトルする訳だから当然といえば当然だけどさ、中にはこういうゆる~いお話がフィットするゲームもあっても良いじゃん。僕が作ったああいうシナリオって他のゲームではあまりフィットしないし、そういうお話を表現できるゲームももっと出て欲しいのよね。 

 

 ってか、中世ファンタジー系以外でよく回るタイプのシナリオってどんなんだろ。実はゆるいお話が流行ってたりする?やってたとしてどのゲームでプレイしてるんですかね。私、気になります!

 

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